スコトーマとは何？

あなたが「今」に何か物足りなさを感じていたり、自分を誰かと比べて息苦しい時があるとのなら。それはあなたのスコトーマの仕業かもしれない。

スコトーマとは？

スコトーマとは「心理的盲点」という意味になります。

例えば料理のレシピ本を見ている時。
全部のレシピを試す訳でもなく自然と「作りたいレシピ」と「興味ないレシピ」に分けて読んでしまいませんか？

更にお友達がお料理を作ってくれた時に「このお料理美味しいね！どこで覚えたの？」と聞いたら「あなたが教えてくれたあのレシピ本に載ってたよー」なんて事‥あったりしませんか？

え？こんなお料理のレシピ載ってたっけ‥？確かに掲載されるのに見えてなかった‥（盲点！）

全く同じレシピ本を読んでもそこから「何を選んでどう読んでどれを作るか」が違う。

ましてや誰かにとってのお気に入りレシピでも自分にとっては「掲載されていた事すら忘れるレシピ」なんてものまである。

これは私達の脳が自分にとって興味関心の無い重要度の低い事をどんどん盲点として見えなくしてしまう事による現象です。

確かにそこにあるのに見えていない現象＝ スコトーマ ＝ 心理的盲点

これがスコトーマという言葉の持つ意味になります。

ここだけ聞くと「心理的な事」→「気の持ちよう」→「気のせいで生じる盲点」みたいな理解をしてしまいがち。

だけど元々は眼科用語であり、スコトーマはきちんと意味のある大切な脳の現象なんです。

スコトーマが気のせいではない理由

大袈裟ではなく、私達はスコトーマのお陰で今こうして安心して太っていられるんです。

もう1回言いますね。
スコトーマのお陰であなたも私もこんなに豊かに体脂肪を纏っていられるんです。

と言うのもですね。
私達の【脳】がスコトーマ（心理的盲点）を使わず全ての情報を全て受け取って処理して見て聞いて感じて‥とフル稼働してしまったら。

恐ろしい事に‥脳が使うエネルギー量で人間は餓死するらしいんですよ。

／
　俺が本気出したらオマエ死ぬよ？（脳の声）
＼

だから脳自身は自分を守るために今の自分にとって重要ではないと判断した事は「適当」に「なんとなく」で情報を処理する。

餓死したい？
餓死したくない？

／
痩せるのはいいけど餓死は嫌！（私の叫び
＼

／
　OK!　じゃあ適当に処理するぜ！（脳の声）
＼

という事だそうです。

同じくあなたが意識していない所であなたの「脳」もありとあらゆる手抜きをしまくっているんです。

嘘だと思うなら今、あなたの「お尻」はどんな感覚であなたの重みを感じていますか？
右のお尻と、左のお尻均一に体重かかってます？

ね？こうして聞かれれば自分のお尻の感覚を脳が意識し始めるけど、聞かれる前までは

【確実に重みを感じていたハズの自分のお尻の感覚】

をあなたの脳は無意識の無感覚にしてしまっていませんでしたか？
お尻を意識する前までは脳にとって重要な事ではなかったからです。

これも一つの「スコトーマ」ですね。

もしくはあなたのスマホ。

スマホのホーム画面って毎日見ていると思いますが、あなたのスマホのホーム画面にどの順番で何のアプリが何色でどんなデザインで並んでいるかをスマホを見ずに描けますか？

「あー確かこんな感じだったハズだけど・・」

と、曖昧にしか思い出せなくないですか？
毎日毎日何回も見ているのに何で明確に思い出せないのおかしくないですか？

頭膿んでるんかなーってなりません？

大丈夫！膿んでない！

それはあなたの脳が膿んでるのではなく、スマホの画面を見る度に【脳】が手抜きして「見たリつもり」で処理をしているからなんです。

だってスマホのホーム画面を全部丸暗記してても生き死に関係ないでしょ？
全然重要な事ではないから脳としてはそんな事にエネルギーを使わず「見たつもり」でいいんです。

この【脳の手抜き】こそがスコトーマなんですね。

脳の手抜きとは？

更に外を歩けば人の話声、車の音、風の音、どこかのアナウンスだけではなく服がこすれる音、足の裏で地面を感じる感覚、膝を曲げる感覚、服と肌がこすれる感覚、太陽の光、アスファルトの匂い、虫の音‥

ありとあらゆる「外部からの刺激」があるハズなのに、それらを一切感じる事なく

「このTikTokウケる～」

とスマホの画面に集中できてしまうのは何故なのでしょうか？
それら刺激を全部フルで温度差感度差なくMAXで感じてしまっていたら私達は「めっちゃしんどい！！」となります。　

それでは神経すり減りすぎてうっかり太ってなんていられません。

なのでスコトーマは決して「気のせい」とか「集中が足りないから見落とすんだ！」とかって話ではなく、自分の命を守るために必要な「セーフティー機能」という事になるんです。

だから頭の上にメガネがあるのにメガネメガネと探す　とか！
目の前にスマホがあるのに「スマホがない！」と探す　とか！
役所の書類を読んだのに読み終わった瞬間1ミリも覚えていない　とか！

そういうのも決して私やあなたが悪いのではなくそう！それは全て

せ～のっ！

スコトーマーのせい

なんです。

は？
じゃあもう少し具体的に言うと‥

私のスコトーマとあなたのスコトーマは違う。

だから「あなたは全部見てるつもり」でも全く同じモノを同じく「全部見ているつもりの私」とも同じようには見えていないという事もあるんです。（ニホンゴ？自分でも何言ってるのかわからない！）

例えば推し活中同じライブを見て

大好きな推し！

推しのライブに行けばそりゃ目を皿のように開き、耳を琵琶湖のように広げ一瞬一秒たりとも推しの動きを見逃すなと「キャー◯◯ちゃんの笑顔今日も最高！！」と全集中でホクホクしている私。

その横で「◯◯ちゃんの右指のリング、△△のブランド品で300万くらいするんだよーさすがだねー」とB子がノリノリで叫ぶ。

アクセサリーに興味がない私には見えていなかったリングがB子には見えている。

もしくは「この曲の歌詞最高だよねー」と英語で歌われる曲に涙を流すC子の隣で「ふっふーん♪　ふっふーん♪」と歌詞の意味さっぱりわからずな私がメロディーだけでノリノリに揺れる。

全員誰もが同じ金額を支払い、同じ日、同じ時間の同じ会場で同じ推しの同じ曲を聞きながら、それぞれがそれそれの見たいように見ている。

更にはそのライブ帰りの食事を後日振り返れば

私　「あのお店メニュー色々あって食べごたえあったね」
B子 「私はお酒の種類少なくて残念だったな」
C子 「店員イケメン揃いだったよね？」

これもそれぞれのスコトーマの差。

と、日常の中でいちいち毎回全てにおいて私達は全く同じこの地球で同じ場所にいたとしても「何をどう見ているか」に差があるという事になります。

あ、ホラ、You Tubeとかインスタとかだって、普段何を優先して見ているかにとって「表示されるモノ」が変わってくるじゃないですか。

自分にとって興味があるモノはどんどん表示されやすくなるし、自分にとって興味がない投稿はあまり表示されなくなる。だから

こういう例もスコトーマのせいで；；

例えば「陰謀論」みたいな怖いSNSでの投稿も。

興味がない人にはさっぱり表示されないから「陰謀なんてあるの？」となるのに興味がある方には次々陰謀論系の動画や投稿ばかりが表示され続けるから

やばい！ついに地球があああああああ！！！

みたいに更に更にどんどんディープな所までいってしまったり。

SNSに次々出てくる「おすすめ」に囲まれていると自分以外のみんなも同じ世界を見ているような錯覚に陥るので自分一人では自分には見えていないスコトーマ（盲点）に気付くほうが難しくなる。

だから私達が今見ている世界は、それぞれ「自分が見たいように見ている世界」であって決して「全員にとって同じように見えている世界」ではないという事は常に覚えておきたい。

自分が見ている世界は偏りすぎた見方になってしまっていないか？

ある意味これは洗脳にも近いし、そのスコトーマの世界から自力で抜け出すのはこのSNS社会どんどん難しくなっていってしまいそうな気もしますね。　怖い怖い！

そして

生き甲斐がない　とか　周りが羨ましく見えるとかも‥

など、そんな生き辛さの元が「スコトーマのせい」だったりのケースもあります。

先程のライブの話でもそうだけど、もしかしたらB子ちゃんはインスタで推しとお揃いの３００万のリングを付けている子を見かけたら「あー羨ましいーー」となるのかもしれない。

でも、全く同じそのインスタを見ても、リングの価値を知らない私にとっては
「あ、この子も同じ推しなのね！仲間♪」と思うだけで見えている世界が違う。

B子ちゃんにとって羨ましいその「300万のリング」が私には見えてすらいない。

これは決して私が聖人君子のように妬まない美しい心を持っているからとかではなく単純に

見えていないだけ

な差だったりもあるんです。
B子ちゃんが私より「妬みやすい人間」なのではなく私には見えていない「スコトーマ」がB子ちゃんには見えていただけかもなんです。

英語の曲を聞いて歌詞に心揺すぶられ涙を流すC子ちゃん。でも全く同じ曲を聞いても鼻歌でフンフン歌うしかできない私にはC子ちゃんと同じ感動は味味わえない。

年明け毎年恒例の駅伝を一生懸命応援する家族を横目に「なんで正月寒い中早々走らなあかんねん・・」と全く興味関心持たずゴロゴロしている私。

こう考えていくと「生き甲斐」とか「わくわく」とか「妬み嫉み」って自分の現時点での知識や好奇心にかなりの影響を受けて自分のスコトーマで取捨選択されてた上での　”今の自分視点”　でのみ見えたり感じたりして振り回されている。

という事は、自分の生き甲斐やわくわくする日常を願うなら、「え？それ知らなかった」とか「へえ！そんな考え方もあるんだ」って事を意識的に増やして好奇心旺盛にどんどん今の自分の固まったスコトーマを外していくのが第一歩。

でもそれがなかなか自分一人では難しいな‥という場合は第三者の手を借りるのが近道かもですね。

そしてスコトーマはあなたが思っている以上に強力です。